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お客様の声【50代女性・ ヨガインストラクター】

ヨガを長年実践されているモニターさんです。からだの感覚や気づきが豊かな方なので、こちらからの働きかけが強くなりすぎないように。そして「がんばる」姿勢や動きから、「自然な」姿勢や動きを見つけられるように。タッチ、対話、動きを通した包括的なロルフィングセッションになっています。

*初めて感想を読まれる方はお客さまの声を読まれる方へもお読みください。

↓以下モニターさんの体験談↓

【体験セッション】

トライアルでのセッション時、 触れられた骨と皮膚の間にボンドが乾ききっていない状態でゆっくり接着面を持ち上げた時のような感覚があった。 肩甲骨が実は浮いている物だったと思い出せた位、骨と皮膚の間に隙間ができたような感覚があった。頸椎1,2番辺りをゆっくり触れてもらった後、 首が縮んでいた事に気づいた。ボディワークの一環としてテニスボールを使用してはいたが、ゆっくり呼吸をしながらその場所が沈み込むのを待つようアドバイスを頂き改善してみると、より呼吸が入り込むようになった。

自分の身体についてしまった癖が身体に無理をさせていたり、可動域を狭めてしまっているのだとしたら一度全てリセットする為にセッションその場限りではない「状態の継続」を維持する方法も学べ、身体全般においての疑問や答えも身体を通して学べそうなロルフィングとロルファーが谷神さんなら、と10回のセッションを決めました。


【セッション1 】

テーマ:呼吸の広がりを感じる

基本的に圧を掛ける、はなく触れてもらっている時に私が呼吸をゆっくり送り込む、共同作業(セッションと言うのも納得)。
鎖骨下(腕に近い方の)大胸筋周辺を触れてもらいながら呼吸を送り込んだ時、今までヨガで意識して胸を開いて呼吸を送り込んでいた時以上に自然と呼吸が隅にまで入り込んだ感覚が得られた。
肩甲骨周辺を場所を変えながら触れてもらった後、五十肩で右肩を下にする横向きが辛かったのが何故か楽になっていた。
同時に、それまでは点で触れていたのであろう右肩〜上腕が面となり床に接するようになったのだと気づいた。
肩甲骨の形、位置、向きなども模型で確認し触れてもらった後はこの角度は楽だな、無意識にパワーで押し切っていた角度だったんだな、という様々な事に気づいた。
まず肩の動きがあって、それから肘の自然な動き、をスローモーションで観察したのは初めてだった。五十肩になって2年近く。痛みのピークは過ぎてはいたが痛みが記憶に残っているせいか怖々動かす癖はこの日だけでは取れず。ゆっくり記憶を書き換えていこう。肋骨周辺に触れてもらいながら呼吸を送り込むとやはり今まで以上に呼吸が入り込む。

左側骨盤周辺、膝違和感の原因かと思われる腸脛靭帯(ここだけはストライクが入った)を触れてもらった後、股関節の詰まり感、膝の違和感の有無と言うよりふわふわした浮いているような、その箇所の重さ自体がなくなってる?感覚になった。
一度、立ち上がった時も同じ感覚だった。その後再度ふれてもらった後は重さを感じないまま股関節も膝も在る、だけの感覚。
大腿付け根の腸腰筋前側にあった詰まり感みたいなものも減った感覚。潤滑油をさしてもらったように大転子の動きも滑らかになった。軽い。右の腰方形筋の痛みも遠くになった感覚。
脚を組む癖があったが1回目のセッション後は、両足裏と坐骨でバランスを見つけ座る方が自然で、楽で、疲れにくいよ、と身体の声がしているのでそのように生活している。

谷神さんからの宿題 (すでにストイックな性格も読まれていた^^;) は、ゆっくり重さを感じて動く事。そうする事で、身体の中にある柔らかな質感にアクセスできるそうなので、次回までの期間、身体の変化を今までとは違う角度で感じ取っていこうと思う。
骨と皮膚の間の弾力のなくなったエアパッキンを新品に替えてもらったような、今まで味わったことのない不思議な心地良さがある。身体にできた余裕(遊び)は 心にも余裕を与えてくれるかもしれない予感。


【セッション2】

テーマ:グランディングと背面の伸張

タダアサナで立ち足裏の着地状態や骨盤の傾斜を確認後、骨盤前傾に気づかれたのだろう。時々、仙骨にそっと手を添えるように、とアドバイスを頂く。仰向けになりアキレス腱や踵に手を添えられている中でゆっくり踵を押し出すを繰り返す。
足裏の3本のアーチはあるものの手でいうところの拳の部分が使われていない事を初めて知る。在ることさえ意識していなかった箇所なので当然骨が浮き出る程、握り込めない。
足裏全体で大地を捕らえているつもりだったが実はもっと捕らえられる事に気づく。拳の部分にも手を添えられ脱力して委ねた後、脹脛、足の甲〜指先までがふんわり柔らかく伸び、より遠くの空気が触れられている気がした。足の甲の皮膚と骨の間にもあったエアパッキン、初めまして(⌒-⌒; )
立ってみるとそれぞれの足の重さや長さも違っていた。両方終わって立ってみた時はどちらもふんわり柔らかく長さも揃っていた。足指でタオルを握る練習をして、on the mat,off the matどちらでも自分の軸をよりどっしりしたものにしようと思う。太腿付け根、内転筋(私の場合は特に恥骨筋)周辺のワークでは左右それぞれの一番伸びを感じる場所をロルファーと一緒に探り、本来伸びるべき方向へ呼吸と共に押し広げ、伸ばしてもらう。どこにも緊張のない脱力した足はふんわり柔らかく、温めたフライパンの上でバターがゆっくり溶けていく感覚。シャヴァアサナ時、ここまで脱力できれば最高のメインディッシュになる。その後の歩行も軽く滑らかな動き。

椅子に座ってのワークではまず上半身のロールダウン、ロールアップ時の癖を確認してもらう。「足裏、坐骨で押し返して下さいね」の声でロルファーが仙骨から脊柱起立筋周辺に圧を掛けながらポイントを変えていく中、ロールダウン、ロールアップ。足裏だけで押し返していた事に気づき坐骨でもしっかり椅子の座面を捕らえようとすると、かなり踏ん張らなければならない位、坐骨でのグランディングは不十分だったことに気づく。立ち上がってみると重心が今までより低く安定して大地に根付いている感覚。

壁に手をついてのワークでは伸ばした方の足の力を抜きロルファーに踵から脹脛を場所を変えながら押し上げてもらう。脹脛の伸びをより感じた。session最後の歩行では腰方形筋周辺から足のつま先までふんわり滑らか、自然に足が前に出る感覚。今回のsessionでも本来の私の身体に合ったデザイン(目的に沿った具体的なワークの提示と設計)を体験でき気づかなかった身体の動きの伸びしろをあちらこちらに発見。必要だからそこに在る、身体の中の一つ一つのパーツ。ロルフィング は身体の微細な部分の声を聞くと同時に身体への労りや愛情を送れるツールの一つかもしれない。ヨガにも通じる、生かせる発見が嬉しい。


【セッション3】

テーマ:身体の側面を拡げる

谷神さんの手は常に触れているかどうか分からない位のタッチがほとんど。触れる時は大腿四頭筋や脛周辺、肩甲骨周辺などそれぞれを成す様々な筋肉をバラして1つ1つと対話しながら状態を探っている様子。
私にはさっぱり分からないが、左右に違いのある筋肉やその周辺組織のねじれや詰まりに気づいてくれて、それらに対して「この方向に伸びた方が楽じゃないですか?」と提案し、身体がわずかに違うと言えば谷神さんが別の提案をする。身体の出す微細な「その方向、楽です♪」の声を拾い上げてくれた箇所に私が呼吸を送り込む。
片側のみ終了後、一度立つも左右の重心点やアンバランスさが気持ち悪い位、違う。両側終了後は左右差がなくなり身体全体がふんわり地面に着地でき楽。

ヨガのタダアサナで軸を捕らえる時も尾骨をちょんと指で触れると今までより楽に骨盤のニュートラルが見つけられる。アドバイス通り、背中側にも空間をイメージすると腰方形筋や腸腰筋周辺に広がりを感じるので身体が立体的に感じられるようになった。よりサマスティティヒ(重力に対して安定したスタンスを保っている状態)を見つけやすくなった。
心も身体も緊張しがちな私には手のひらにテニスボールをふんわり乗せ、感覚を知覚へと誘ってくれる。身体の癖もジャッジせずただ在るものとして寄り添い身体が出す微かな声を聴き取ってくれる。その安心感に包まれている事によっても身体は変化していくものなのだなと感じた。

宿題はperception, not movement
(動作ではなく知覚してみましょう)


【セッション4 】

テーマ:脚の内側を整える

足裏からスタートし、脛、大腿、骨盤底までの内側の至る所に強張る事で自分の存在をアピールしていたらしい筋肉や筋膜の声を拾い上げてもらった。私の場合、筋膜を本来向かうべき方向へとアプローチすると言うより全身にある強張るパターンを見つけてあげて"そんなに頑張らなくていいよ"と声を掛けてあげる手技を選んで下さっているそう。相変わらず"頑張らない"が難しい自分にも気づく事にもなった。
ヨガで坐骨や骨盤底(筋群)を意識はしてきた。が、骨盤底そのものをこれほど床に対して垂直に感じ取れたのは今日が初めてだった。その場所は自分が思っていた箇所からわずかにズレていて、session後立った時のタダアサナが今までとは違い母指球、脚の内側等どこかに意識を置かなくてもふんわり、それでいてしっかりマットを捉えられて、何より心地いい。

背骨をまっすぐにしようとし過ぎていた事、痛い、を怖がる心が防衛本能として筋肉を強張らせ、動きの可動域にブロックを掛けていた事、無意識に頑張り過ぎてしまう自分…ロルフィングは私そのものを隈なくスキャンしているかのようだ。身体の強張りを解しふわふわへ、と同時に心の強張りみたいなものにもアプローチされている気がする。ロルフィング でも新しい気づきや発見、より深く細部まで心身の内側散策をしている感じ。ヨガで言うところのスヴァディヤーヤ、自己探究。

宿題は"頑張らない"、"赤ちゃんが目で追う物を見たり手を伸ばしたりする動作を"
私にとっては簡単なようで簡単ではない、"引き算"を意識かぁ…
こうして文字にして、うっかり忘れていた事に気づく(・・;)

《ロルファーのコメント》

「頑張らない」をしようとするのはなかなか難しいですよね。
修正しようと「考えて」しまうと、意識や行動が空回りしてしまいがちです。
そういったときは「感じる」に立ち返ってみましょう。
からだに意識を向けてあげると、今している呼吸の様子や足裏から床の質感に気づくことができます。
家の外に出てからだの外側に意識を向けてみると、風に揺られた木々の音が聞こえたり、夏から秋への変化に目が止まるかもしれません。
そうやって感覚に留まってあげることで自然と力みは抜けていってくれます。
セッションの中で「ふんわり」や「心地よい」を毎回見出してくれているモニターさん。
日常の中にも少しずつ、柔らかい質感を見つける感覚が芽生えてきているはずです。


【セッション5 】

テーマ:腸腰筋を感じ、動かす

タダアサナ時、お腹を引き上げる目安として前面、肋骨下部から上前腸棘骨までの距離を保つようにしていたが後面、背中側(腰方形筋)をすっかり忘れていた事に気づく。お腹周り、骨盤周り内部組織の位置、向き、本来伸びるはずの方向への無理のない微調整。何をされているのかさっぱり分からない中でも身を委ね、深くゆっくりな呼吸ができるのは谷神さんへの信頼があっての事。(普段、歯医者での治療中は全身硬直して終わった後、力が抜けるのが分かる位、緊張している自分がいる)

session後、自分の骨盤の傾きが変わり、全体的に押し下がった感じ。上体の前後左右の動きがとにかく軽くスムーズ。
タダアサナも今までより驚くほど楽で自然に立つ事ができた。真っ直ぐに立とうとしなくても身体が勝手に、自然に動きを止める所にいる、だけ。私の場合、前のめりの傾向があったらしく必要以上に腰方形筋が頑張って縮まっていた。
左右の骨盤の遊びの割合が違っていたらしい。いつも右腰が痛い訳だ。
あまり得意ではなかった椅子のワークも足裏、坐骨では下へ、膝は前へ、頭は上へ、大腿付け根からお尻は後ろへ、今まで以上にそれぞれに向かう矢印の向きを身体で感じられた。

まだまだ身体は意識を向ければ喜んで応えてくれる。身体が喜べば呼吸もよりスムーズになり心も安定する…ロルフィング を受けに来ているのに、ゴールはヨガそのもの。仰向け、伸ばした片足を持ち上げた時、自分が思っていた以上にお腹(腸腰筋)から柔らかくダイレクトに足が動く事が分かった時は自分の身体が愛おしく思えた。


【セッション6】

テーマ:脚から背骨までを整える

前回のsessionから間隔が開いてしまったことからせっかく掴み掛けてきた身体学習の学びが薄れてしまっているのでは?と不安からのスタートだった。session前の歩行、タダアサナの確認からスタート。身体の大幅な逆戻りはなかった事にまずホッとした。最初は施術台に別物として横たわっていた身体もそのうち台に溶け込むよう一体となった。シャヴァアサナを味わう。足裏から膝、鼠径部、胸郭、肩甲骨、首…。全ての場所のまるで縮んで短くなっていたジャバラホースが谷神さんの柔らかなタッチで伸びていくのを感じる。ふんわり伸びてそっと在る、だけだ。そうそう、この方が自然でしょ?楽でしょ?思い出してくれた?と身体の声♪椅子のワークも楽に重心を見つける術を身体は覚えていてくれた。

ヨガを通して心身に、人生にスペースを増やしたりバランスを見つけようと試みる私をロルフィング、ロルファーは常に寄り添う形でサポートしてくれる言わば補助輪のような存在。いつか補助輪なしでもふんわり漕ぎ出したり自分でふんわりする場所や感覚に戻せたりできると私自身が今よりふんわり生きられる。そんな気がします。


【セッション7】

テーマ:背骨から頭までを整える

骨盤から首にかけてのワークだった今回、忘れていた事を思い出した。身体は繋がっている事を。寒さで肩がすくむ季節、肩甲骨を動かしたり胸を開いたり耳と肩の距離を開けたり…生活の中で、ヨガで、意識はしているつもりだった。ボールワークでも症状のある頚椎1、2番辺りをフォーカスして過ごしていた。が、身体のよれは症状が現れている場所よりもっと遠くから始まる事を今回のセッションで身体が思い出した。亀が頭を甲羅に引っこめている状態のまま出ている箇所を温めようが圧をかけようがその場しのぎ、な訳だ。

まず骨盤から胸郭までのよれをアプローチ、それから肩甲骨、鎖骨、首と順を追ってもらいやっと埋もれていた首の根っこが出てこられた感じ。腕の上げ下げも肩甲骨だけが動くのではない事を身体を以って再確認できた。気持ちいい。ロルフィング は身体のよれを遠くから、色んな角度から微調整する事で身体に記憶させたり、すでに記憶してあったものを思い出させてくれたり、余白はまだまだ見つけられる事を優しく教えてくれる学びの時間でもあります。

【セッション8&9】

ロルフィングをきっかけにずいぶん背中側にも意識を向けられるようになった。全てにおいて無意識に前へ前へ意識が先走りし、身体を置いてきぼりにしていた、節もあるのかもしれないなぁと思った。谷神さんの手はいつも私の身体の違和感や痛みを聞いた後、その場所の遠く周辺の組織の声をまず聞き取ろうとしてくれているようだ。圧を掛ける訳でもなく組織に寄り添う?感じ。組織も嬉しいんだなぁと伝わってくる♪組織からのありがとうのサインがsession後の身体のふわふわ感だ。

椅子のワークも自分のガチガチさが苦手だったけれど身体を労るようになれてきたのか身体の内側とコンタクトが取れるようになったのかスムーズにロールアップ、ロールダウンしている私がいた。立って腕をただ、ぶらんぶらんと揺らす、身を預けるだけの動作はぎこちない。動作(身体)は心と連動している。緊張して身体が硬くなる=心も硬くなる。もっと自分を解してふわふわ感を感じられるように自分を大切に扱ってね、をロルフィングはそっと促してくれる。優しい時間は人を優しくしてくれる。

【セッション10】

テーマ:全身の統合

手が置かれた場所に呼吸を送ると外皮が一枚めくれ途端に身体の中が見える化されるような気がした。無意識に頑張っていた心と身体があった事に気づく。色んなものが巡りだした途端に緩んで安心に包まれる。身体が出すサイン、かなり大きくならないとつい見逃してしまう日常。ヨガだけでは見つけにくい身体の微細な箇所の声を拾い集め、それぞれの部位同士を無理なく繋げてもらうと身体は気づいてくれてありがとう、と安心のサインを出す。そのサインが分かると心も満たされる。

セッション後は目には見えない大きなシャボン玉の中にいるように守られている感覚。ロルフィングはヨガで言うところのセルフスタディ。自分で気づいて意識を向けて育てる力を養ってくれる。身体の不思議、緻密さ、秘められた力、まだまだありそうです。

貴重な体験をさせて頂きありがとうございました。

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ロルファーのコメント


ロルフィングは身体との対話であることを改めて実感できる10シリーズとなりました。

繊細な方や普段頑張っている人ほど、外からの力に耐える身体のパターンをお持ちです。そういった方には正しさを当てはめるような施術ではなく、身体の声を聞くことが一番大切になってきます。また「身体の力を抜きましょう」という頭からの情報ではなく、力が抜ける感覚を繰り返し体感していただきました。ロルフィングは体を整えるという整体的側面もありますが、その本質の部分を紐解いていく中で心や思考、反応のパターンといったその人全体へ働きかけるワークになっていきます。

今後もヨガ、ロルフィングなどを通して委ねると拡がる感覚を大切にしていっていただけたらと思います。モニターにご参加いただきありがとうございました!